看護師も、他の仕事と同様にミスを起こすことがある。医療関係の仕事は患者の命を左右することが多いので、本来なら些細なミスも許されない。
しかし、人間が従事する仕事である限り、どれほど注意してもミスが起きてしまうのも事実だ。ミスを防ぐことはもちろん、ミスを起こしたら即座にフォローすることが患者の命を守る必須条件と言えるだろう。
しかし、ミスに対するフォローが必ずしも徹底されているとは限らないのも事実だ。これは、ミスに対するフォローの方法が確立していないことや、ミスを隠そうとする考えが横行しているのが原因だ。
フォローの最適な方法はミスによって異なるので、マニュアル化は困難だ。そのため、手間がかかってしまうのは否定できない事実だ。
ミスを隠そうとするのは、看護師を取り巻く環境に問題があると言えるだろう。
ミスへのフォローではなく厳しく罰することを優先する職場ほど、ミスの隠ぺいが横行すると言われている。断罪に対する恐怖心から重大なミスを起こしても気づかないふりをしてしまうのだ。
看護師のミスを減らすには、問い詰めたり厳罰を下すのではなく、原因を究明したうえで二度と同じミスをしないように対処するのが効果的な方法だ。
ミスは誰でも起こす可能性はあるが、恐怖心で委縮するとミスをしやすくなる。そのため、失敗しても適切にフォローしてもらえると思える職場環境を作ることも、患者の命を守るための工夫だ。リラックスした状態なら余計な緊張をせずに済むので、ミスをする可能性も軽減できるだろう。